現場組織の目的は、一定の期間と費用で、設定された品質・設計にあわせて工事を完成することである。その基準は事前にあたえられている。工期は工程表で、費用は実行予算で、品質や設計は設計図・仕様書に従って管理される。さて建設業の現場組織は本部の統制をうけるが、1から10までその命令に拘束されていない。むしろ強い独立性をもっている。現場組織の独立性の根拠の1つは、すでにのべたように、経営組織の順序が元来現場から発していることである。
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2番目に現場という生産物の単位が経営に対してもっている比重の大きさだ。建設業の生産個数は比較的少ないから、個々の工事の損益が損益全体に対して決定的な意義をもっている。第3に、建設工事の工程には多面的ですばやい判断がたえず必要なこと。この点は現場組織の運営にも関係があるから少しくわしくのべよう。それには前提がいくつかある。まず工事が1つ1つ別もので工事条件も不揃いなこと、ときに地理的に本部とはなれること、工事条件たとえば気象などの予期しなかった変化にみまわれること、施主の監理を現場でうけること、設計の変更がしばしばあること、現場労働を下請に依存していること。作業が機械的なルーチンになっていないこと、等々。