同じ標準地で、アンケートの総額(土地・建物)が3000万円だったとした場合、地価公示予定価格30万円/平方メートル×100平方メートル=3000万円が土地総額になってしまい、建物の値段がなくなってしまう。そのような場合は、建物の築年数に応じた金額を想定し、土地・建物の総額から建物価格を引き、平方メートル数で割る。つまり、3000万円−500万円(建物価格)=2500万円(土地の値段)。2500万円÷100平方メートル=25万円/平方メートル(土地の単価)。しかし、これでは目標の30万円/平方メートルとなり、平方メートルあたり5万円もの格差が出てしまう。地価の専門家としてはあってはならないことである。そこで、次のような操作が行われる。まず、第一に画地などにより調整が行われる。つまり、25万円/平方メートルの土地を30万円に近づけるのである。たとえば、その土地の地形が不整形であり、面積が近隣の土地よりも大きかった場合、以下のような方法で標準的な土地と想定するのである。(1)不整形地のため土地の価値が低いと判断し、整形地だったとしたら、あと1割は高くなるであろうと想定し、25万円に110%を掛ける。しかし、これでは27.5万円/平方メートルにしかならず、まだ30万円に届かない。(2)次に、近隣の土地面積よりも事例地は大きいことから、面大減を施す。つまり、面積が大きいことにより、事例地の価値が低くなっていると判断し、さらに1割を上乗せする。すると30.3万円(上位4桁目を四捨五入)となる。立派な事例カードが作成されるわけである。つまり、独特な鑑定手順により、25万円/平方メートルが、30万円/平方メートル前後になってしまうのである。この一連の作業を「標準化補正」という。まさに魔法である。
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